いつも通りテンプレートを使用してネック外周を加工します↓
始めにバンドソーでラフカットします。
※テンプレートはストラトネック用を使用していますがヘッド部は後でジャズマスター用のテンプレートで加工します。

ラフカット後↓
テンプレートに対して余分な部分はできるだけヤスリなどで削っておきます。

次にトリマーでトリミングしていきます↓
※ヘッド部は加工しません

ヘッド部以外のトリミングが終わったらジャズマスター用のヘッドテンプレートを貼り同様にトリミングしていきます↓

外周加工完了↓

次にペグ穴を開けていきます↓

加工後↓
ペグ間隔は24mmに設定しています。

ペグ穴を開けたらヘッドの落とし込み加工をします↓
ラフカット時の端材をヘッド周辺に固定しトリマーの踏台にして加工していきます。
※この作業に順番の決まりはないので外周加工前にやった方がやり易い場合はそれでもいいと思います。

落とし込み加工完了↓

次はネック厚を整えます↓
バンドソーでカットしていきます。
※この時点では完成予定より2mm前後厚めにカットしています。

カットしたグリップ部はベルトディスクサンダーやヤスリ、豆平鉋を使用して整えていきます↓

グリップ部を整える時はしっかりと直線がでているかをスケールでチェックしながら加工します↓

直線が確認出来たらグリップ部のシェイプ加工を南京鉋や小刀、ヤスリを使用して行います↓
この段階では仮加工になりますので大体の形に荒加工しておきます。中央とサイドに貼ったマスキングテープの箇所は削らない部分です。

仮加工後↓

次にトラスロッドを仕込む為の溝を掘っていきます。
専用テンプレートを使用して「たわんだ溝」を掘っていきます。

溝加工完了↓

溝加工後はトラスナットが入る穴をラジアルボール盤を使用して開けていきます↓
ドリルの径は9.5mmを使用しています。

穴あけ後↓
※この作業で中心がずれてしまうとトラスロッドの仕込みが困難になりますので慎重に行います。

次は掘ったトラスロッド溝にピッタリの埋め木をネックと同じメイプルで作っていきます↓
バンドソーである程度の形にカットしていきます。

厚みや形状の仕上げはベルトディスクサンダーやヤスリを使用しています↓
※埋め木もトラスロッド溝同様にたわんだ(弓なり)の形状にします

トラスロッド溝に隙間なく入れば埋め木の加工は終了です↓

次にトラスロッドを溝に入れ先ほどの埋め木で蓋をしタイトボンドで接着します↓
※トラスロッドには固着防止の為ロウを塗っています。


埋め木の接着が完了したらネックからはみ出た余分な部分を豆平鉋を使用して削っていきます↓

加工後↓

次にネックが逆ぞり方向になるようトラスロッドを締めます。(僕の場合大体ですがニュートラルの位置から90度位締めています)
※この時点でトラスロッドが正常に効かない場合はネックグリップの仮加工がしっかりできていなかったり、トラスロッド溝の深さが適正でない可能性が考えられます。

下記は逆ぞり具合の参考画像です。スケールをネックエンドから当てた状態でヘッド付近の隙間を確認します↓(矢印部)

次にトラスロッドは締めた状態でネックが真っすぐになるよう削っていきます。
いつもは電動の手押しカンナを使用していますが今回は手鉋で仕上げます。(使用している鉋は埋め木加工時の鉋よりも大きい平鉋です)

加工後↓
スケールでストレートが確認できればOKです。

次は指板にフレット溝を切っていきます↓
詳しい方法は以前の記事を参考にして下さい。


溝切り完了後↓
今回は21フレット仕様です。

フレット溝が切れたら次はナットの溝を掘ります↓
ナット溝用のテンプレートとトリマーを使用して加工していきます。深さは3mm程掘っていきます。(指板のRが240mmの場合)

加工後↓

ナット溝加工後は指板をネック側のサイズにある程度カットし位置決めをします↓

位置が決まったら指板を接着します↓
※接着にはタイトボンドを使用しますがクランプで締め込む時にヌルッと滑りやすいので注意。センターや角度ズレがない様に慌てず確実に接着していきましょう。

今回はここまで
ばんば



