ギターの直線精度(フレットすり合わせなど)を高める為にストレートエッジを購入

ギターの自作、調整のおすすめ工具

 

直線加工作業の高みへ

 

普段僕が直線精度を確認するのに使用していたのは下記シンワ製のスケール(60cm)です↓

 

このスケールを使用してギターのフレットすり合わせの直線確認、もしくはネック製作時に使用する方も多くいるかと思います。

100均などで販売されている60cmスケールを使用して直線確認をしている人は今すぐに使用をやめた方が良いです。理由は精度があまりに悪い物が多いからです。上記のシンワ製がギター製作またはリペアに使用する上での「最低ライン」です。※他メーカーでは新潟精機や松井などの同タイプでも良いです。

上記タイプのスケールは有名メーカーの物であったとしてもある種の「癖」があります。

それはスケール自体のヨレ(反り)です。ヨレは購入した時から出ている事もありますし、使用していく中で徐々に出てくる事もあります。

ギター製作、リペアにおいてヨレがあると困るのはフレットのすり合わせや交換作業時です。

フレットはR(カーブ)が付いた指板に打たれているのでヨレがあると一定のライン(弦の通り道を想定したライン)を保ちながら均等にフレット頂点へスケールを当てる事が難しくなります。

「さっきまできちんとフレットの直線が確認できていたのに再度確認したら急に隙間が増えたぞ」という経験をした事がある方もいるのではないでしょうか?それはスケールのヨレを考慮していないが為にフレットの直線確認が均等に出来ていないからです。

 

プロ(リペアマンや製作者)や工具にある程度詳しい方ならスケールのヨレを手で補正しながらフレットに当てれば問題なく使用でき精度もある程度出せるので上記タイプのスケールが使用出来ない訳ではありません。

 

今回のテーマであるストレートエッジは簡単に説明すれば上記スケールとは異なり「ヨレに強く直線精度も高いスケール」となります。なのでフレット周りの作業をする時に毎回ヨレなどを気にせず精度を出す事ができます。

 

僕が今回購入したのはMATSUI(松井) ストレートエッジ 片刃凹無 600mm S-KN-60(日本製、焼き入れ有)です。それなりに高価なので僕は二の足を踏んでいたのですがギター製作、リペアを生涯続ける人であれば購入する価値は大いにある物です。

※基本的には長さを計測する為の物ではないので目盛りがない事がほとんどです。

 

下記画像で見て分かるように本体の厚みが最初に紹介したスケールとは全然違います↓

基本的な厚みは約6mm。先端部は1mm弱の片刃仕様です。これだけの厚みがあるので当然しなりもせずヨレに強いまま直線精度を永く保てる事と思います。見た目は日本刀のような美しさを感じ丁寧な物づくりここに極めりといった印象です。

 

ちなみに重量は1.045kgとかなりずっしりとしています↓

注意したいのはこの重さに慣れないと作業時に手が滑ってギターを傷つけてしまう事もあるかもしれないという事です。

対して一般的なスケールは175gです。厚みが全体を通して1mm弱なので軽いのも頷(うなづ)けます。ただそれ故にヨレがでるのです。

 

購入したストレートエッジの長さは約60cmです↓

ギター(レギュラースケール)のフレットすり合わせのみでしたら45cmぐらいあれば事足りると思いますが、ギター「製作」や他スケールにも対応できる事を考慮すると60cmを購入した方が無難です。

セットネック系ギターの製作を考えると間違いなく60cm未満は購入しない方が良いでしょう。

 

最後に

AMAZONやヤフオクなどで「ストレートエッジ」と検索するとギター専門工具として表示される物がいくつかあります。価格も非常に安く魅力的かと思われますが大半は精度が疑わしい物がほとんどです。焼き入れ(補強処理)がしてあるのか?生産国はどこか?なども気になるところです。

ストレートエッジは「精密工具」です。信頼できるメーカーの物をぜひ用意したいものです。

ちなみにセンターラインを引いたり(書いたり)するなどの作業は最初に紹介したスケールで十分です。

ばんば

スポンサーリンク
スポンサーリンク