ギター製作に役立つトリマービット各種と面取り30°のビット購入先

ギターの自作、調整のおすすめ工具

 

まずはストレートビット

 

左から刃の径が6mm、5mm、3mmです。

用途としては6mmと5mmはネックにトラスロッドの溝を掘る時などに使います。ちなみに僕がよく使用しているトラスロッドの径は5mmです。トラスロッドと同じ径のビットで加工する事が重要になってきます。

3mmは主にフェンダー系ネックのナット溝を掘る時に使用しています。

僕が使用しているビットは6mmがトリマー本体に付属していた物(ボッシュ製)。5mmと3mmは「SK11」の物を使用しています。

SK11のトリマービットは価格が安くて品質は可もなく不可もなくといったところです。ビットは基本「消耗品」なので切れ味が悪いと思ったら新しい物に交換する事を推奨します。

 

ベアリング(コロ)付きストレートビット

 

左からフラッシュトリムビット、トップベアリングビット、トップベアリングビット(刃長が短いタイプ)です。メーカーは「STAX TOOLS」です。※現在販売されている物は色やその他仕様が一部違います。

用途はバンドソーなどで切り出したボディ、ネックを型に合わせてトリミングする時やピックアップのザグリ加工などに使用します。サイズは左と中央が刃径10mm刃長25mm(ベアリングの位置が違うだけ)と一番右が刃径12mm刃長5mmとなっています。

ギターを製作するうえでこの3種のビットは揃えておく事をおすすめします。自宅などの小規模環境でトリマーを多用する人には特にあると便利なビットです。

ちなみに刃長が短いトップベアリングビットは他のメーカーだとあまり売られていませんのでかなりおすすめです↓

 

刃長が短いトップベアリングビットをおすすめする理由は市販されている治具(主に海外の物)を使用した時に無理なく加工ができるからです。というのも海外で販売されている冶具は厚みが薄い物が多いので「刃長が長いビット」だと一度に深く掘り下げないと「冶具の形状をなぞりながら」の加工ができません。当然いきなり深く掘り下げての加工は木材への負担や跳ね返り(キックバック)が起こり非常に危険となります。そこで上記の刃長が短いビットを使用すれば一度に掘る深さを浅くでき木材への負担軽減と安全性を兼ねた加工ができるわけです。また自分で冶具を自作する時なども刃長が短いビットをもっていれば安価な薄いMDF板(5.5mm厚)などが素材として使用でき経済的となります。

※現在僕がおすすめしている刃長の短いビットは上記の物ではなく「BTMTのビット」です!詳しくは下記記事を参考にしてみて下さい↓2019/3/31追記

BTMTのトリマービット「いいね!」。試し加工しました(比較) 
まず初めにBTMTとはDIY関連の役立つ工具を販売している「オフコーポレーション」さんが取り扱っているトリマー&ルーター用のビットです。さて僕が今回初めて購入したBTMTのビットがコチラBTMT B21-11↓刃径が12mm、刃長が6mmのものです。そして何よりの違いがネックエンド部の焦げです。どうしてもカーブ部やこじんまりとした部分は焦げが出やすい所です。ネックポケット上部のSTAX TOOLSのビットで加工した部分には焦げがはっきりとでてしまっています。逆に後に使用したBTMTのビットで加工した部分にはほぼ焦げが出ていません

 

初めてベアリング付きストレートビットを買う人は使い方のイメージが少し湧きづらいかと思います。そんな方は下記のオフコーポレーションさんの動画が参考になるかと思います↓

オフコーポレーションさんでもトリマー用ビットの品ぞろえは良いのでご覧になってみて下さい。

 

ベアリング(コロ)付きビットでバインディング加工をする場合

 

バインディングの溝加工の場合もベアリング(コロ)付きビットを使用します。この時に「刃の径に対して小さいベアリングを意図的に付ける」必要があります。

下記ビットの場合刃径が19mm、取り付けている(交換した)ベアリングが16mmで差は3mmとなっています。この場合片側(半径)にできる刃との差は1.5mmとなり丁度1.5mm厚のバインディングが収まる溝ができるというわけです。

※仮に2mmのバインディング溝を掘る場合は刃径とベアリングの差が4mmの組み合わせにすれば2mmの溝が加工できます。

 

バインディングの溝加工はベアリング探し(サイズの選択)が重要になります。用途に合ったサイズは下記サイトなどで探してみると良いかと思います↓

※使用するビット側の「ベアリング取付内径」と「幅(高さ)」が合っている物を選び外径は掘りたいバインディング幅に応じて選択。

https://www.monotaro.com/s/?c=&q=%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%99%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

 

丸面ビット(ボーズ面ビット)

 

こちらはギターボディのサイドを丸める(R加工)時によく使います。

サイズは左から12.7R、9.5R、6.3R、3.2Rです。

各ギターのボディエッジ(角)部分のRは代表的な例としてテレキャスターは約3R、レスポールのボディバックは約6R(物によっては4R)、ジャズマスターは約9R、ストラトキャスターは約12Rとなっています。

使用しているビットのメーカーはRELIFEです。こちらも品質はSK11ぐらい、というかほぼ一緒です。

 

面取りビット

 

こちらのビットは主にピックガード外周を斜めにカットするのに使います。

左がSK11で角度が45°、右がARDENで30°です。

現代でよく使われるのは45°のビットでこちらだけ用意すればおおむね事足ります。

ただヴィンテージタイプのピックガードなどでたまに見られる鋭い角度(フルアコやセミアコのピックガードに多い印象)で仕上げるのであれば30°のビットの方が見た目的にしっくりとくる場合があります(5plyのピックガードなどに)。

ARDENの30°の面取りビットは日本ではあまり手に入らないので「ebay」などから個人輸入する必要があります。

ebayで検索する場合は「ARDEN 30 Degree」でお探し下さい。

※ARDENは軸がインチサイズなのでインチ用(1/4)の「コレットチャック」をトリマー本体につける必要があります。

 

ちなみに現在僕が使用しているトリマービットの全てです↓

画像には上記で紹介していないビットもあります。

ギター製作をしていく中でその都度必要なビットを買い足していくとこれぐらいにはなるかと思います。まだまだ欲しいビットはたくさんありいろいろ模索中。みなさんも自分の用途に合ったビットを探してみてはいかがでしょうか。

他のトリマー関係の記事はコチラ↓

ギター製作に役立つトリマー&ルーター ボディ、ネックの加工に最適 
こちらはBOSCHのPMR500でトリマーのベストセラー商品です。これはもう10年近くばんばは使用しておりギターの自作には欠かせない工具となっています。おすすめポイントはとにかく使いやすいのと十分なパワーです。深さ調整は後部のダイヤルを回すことにより微調整できるようになっています。リョービのTRE-60Vは以前工具の展示会で試した事があるのですが、良かった点はまず回転が安定しており木材にあわせた回転速度の調整ができる事、PMR500同様に切込み深さの微調整が簡単である事など。

ばんば

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ギターの花道