(9)ハムバッカー自作(リワインド)

レスポール自作ピックアップ自作

 

Gibsonのジャンクピックアップをベースに製作します

 

以前分解したGibsonのバーストバッカーを元にピックアップを新しく巻いていきます。

前回の分解記事はコチラ↓

ギブソンのバーストバッカー(ピックアップ)を分解してみた
ピックアップワイヤーはハムバッカーではおなじみの黒めの「プレーンエナメル」が使用されています。バーストバッカーはヴィンテージ仕様なのでポッティングはされていません。その為GAINを上げすぎるとハウリングを起こしやすいですがその分音ヌケは良いピックアップです。磁極はアジャストポールピース側は「S極」が上、逆のポールピース側は「N極」が上となっています。

 

ピックアップワイヤーはPAFでおなじみのプレーンエナメルではなくヘヴィフォームバーを巻いていきます。(若干トレブリーでヌケの良い音になったらいいなぁという願いを込めて)

 

こちらが巻きあがり後↓

左側の2個がフロントで巻き数は4800回、右側の2個がリアで巻き数は5050回にしています。

※各コイルはほぼ同スペックで組み合わせています。

 

巻き始めと巻き終わりはテープで裏面に固定しています↓

 

ワイヤーを巻いた後はロウを溶かし入れた真空容器の中に入れポッティングをします↓

ポッティングに使用している道具や材料は以前の下記記事を参考にしてみて下さい。

(8)テレキャスター用P.Uを手巻きで作る(ハンドワイヤリング)
まずはリアピックアップを巻いていきます。ピックアップボビンとワイヤー(ヘヴィフォームバー)はTONE KRAFTの物を使用します。ターン数は8300で巻き上げています。このターン数で直流抵抗値は6.7K前後です。※ターン数は同じでもワイヤーの太さや巻き付け時のテンションによって直流抵抗値は前後しますので参考程度にして下さい。フロントピックアップも同じ要領で巻いています。 使用しているワイヤーはTONE KRAFTのプレーンエナメルを使用しています。 ターン数は8000ぐらいで直流抵抗値は6.4k前後です。

 

ポッティングが終わったら6mm幅位の紙テープをコイル保護の為に巻き付けます↓

 

一周程巻き付けたらワイヤーの巻き始めと巻き終わりの2箇所に配線材をはんだ付け↓

 

配線材をはんだ付けしたらコイルに巻き付けるように紙テープで慎重に固定しておきます↓

 

次に2個のコイル同士を結線していきます↓

 

残りの配線はベースプレートに各ボビンを取り付けた後ではんだ付けをします。

ちなみに今回はリワインドなのでベースプレートにはシールドワイヤーがすでに配線されています。新しく作る場合はボビン取り付け前にシールドワイヤーを配線しておく必要がありますので注意。またマグネットもすでにチャージされていますので新たに着磁は行いません。

 

下記はベースプレートへの取り付けと残りのコイルの結線(ホット&コールド)が完了したところです。配線部は邪魔にならないように紙テープを巻いてまとめておきます↓

 

上記の各配線を図で表すと以下の用な結線になっています。

下記図は「巻き始めと巻き終わりを両コイルとも同じ向きで揃えた場合」のパターン例です。

巻き始め同士を結線して直列にしたパターン↓

 

巻き終わり同士を結線して直列にしたパターンはこちら↓

 

※巻き始めは反時計回りでスタートしています。

※アジャストポールピース側をS極にしています。

※上記はあくまで「一例」にすぎません。他種のピックアップと組み合わせる時は「位相」を考慮して作りましょう。万能性が欲しいなら単芯ワイヤーではなく4芯ワイヤーで結線する事をおすすめします。そうすれば後で位相の違いがあっても柔軟に対応できるからです。

※片側のコイルを「逆巻き仕様」で作りたい場合は上記とは若干異なります。一般的な逆巻き仕様にしたい方は下記サイトを参考にして見て下さい↓

StewMac Humbucker Pickup Wiring Diagrams - StewMac

 

今回はカバー仕様にしますのでこの段階で取り付けます↓

 

カバー取り付け後は再度ポッティングを行います↓

※金属製のP.Uカバーが共鳴しハウリングする事があるので予防として2回目のポッティングとなります。

 

ポッティングが終わり綺麗にロウを拭き取ったら完成です↓

各ピックアップの直流抵抗値はフロントが7.2k前後、リアが7.5k前後となっています。

ばんば

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