昨今エフェクター業界では個人でエフェクター自作を楽しむ方が増えてきています。そんな中からプロとして製品を発表する方もでてきています。
「ギター(ベース)のピックアップ」だってエフェクター同様に自作が可能です。
製作にはある程度のノウハウや知識が必要ですが今回はピックアップ自作の入り口をご紹介したいと思います。
- ピックアップワインダー(画像の白い機械)
- ピックアップワイヤー(画像の赤茶のコイル)
- ピックアップボビン&その他部品(画像ではテレキャスター用の物が写っています)
※ピックアップの着磁も自分で行う場合は上記以外に必要な物があります。詳しくは後述の「着磁について」を参照。
※はんだごてや基本的な工具は既にあるものと想定していますので省いています。
上記の物はすべて海外のサイトからの購入です。日本ではこういったピックアップ自作関係の商品が残念ながらあまり流通していません。たまにヤフオクなどで見かける場合もありますがそれも稀なので期待はできません。
「ピックアップワインダー」
stewmac
※こちらのピックアップワインダー本体は組み立て式です(ハンダ作業なども必須)。組み立てるのが不安な方は割高にはなりますが完成品を選びましょう。
「ワイヤー、ピックアップボビン」
TONE KRAFT
ワイヤーやピックアップ関係の物は「TONE KRAFT」から購入する事をお勧めします。上記の「stewmac」からでも購入できますが種類が少ないのと価格が少し割高になります。
例えばピックアップワイヤーですが物によっては倍近く違っていってなおかつ量は半分ぐらいといった感じです。量が少ない分品質がいいのかというとそうでもないので「送料を節約するなどのついで買い」以外では「TONE KRAFT」を利用しましょう。
「TONE KRAFT」をお勧めする理由は他にもあります。ここはピックアップ専門のサイトなので「stewmac」より細かい仕様の選択が可能です。(例えばアルニコの種類指定など)
※注意(追記)
現在コロナ渦の影響なのか定かではありませんがTONE KRAFTからの荷物が届かない、問い合わせに反応がないなどのトラブルが発生しているようですのでしばらくは利用を控えたほうが良いと思われます。
TONE KRAFT以外でのピックアップパーツ購入サイトをいくつか下記に記しておきます↓

買うピックアップワイヤーがよくわからなかったら「42 AWG Heavy Formvar」か「42 AWG PLAIN ENAMEL」を購入すると良いと思います。
Heavy Formvarはフェンダー系でよく使われていてPLAIN ENAMELはギブソン系でよく使われています。ただし二つとも比較的高価なのでとりあえずたくさん作って練習したい方は安価な「42 AWG POLY NYLON」を使い練習してみるのもいいと思います。
※フェンダーでも60年代はPLAIN ENAMELがよく使われていました。(グレイボビンなど)
ピックアップのポールピースやマグネットバーには「S極」「N極」などの極性がありますよね。
「TONE KRAFT」なら着磁の有無も指定できるので必ずしも自分で着磁をする必要はありませんがもし自分でS極、N極をつけたい方は簡易的ではございますが下の画像を参考にしてみて下さい。
これは両サイドにネオジウム磁石を付けたバイス(物を挟んで固定する工具)です。
簡単に説明すると磁石と磁石の間(磁界)にピックアップを通す事でポールピースにS極とN極がつきます。※両サイドの磁石は互いに反発しあう状態のセッティングにしないと意味がありませんので注意。
ちなみに使用するバイスはピックアップが通せるサイズならなんでも良いです。ネオジウムは下記参照↓
画像では見にくいですがバイスには着磁時の磁極確認がし易いようにSとNを記しておりピックアップを通した時にNが書いてある側のポールピースはN極で着磁されるようにセッティングをしてあります。
これを応用すればリバース仕様ではないピックアップに任意の着磁(S.N)をして簡単にリバース仕様にする事もできます。
※この方法の注意点としては着磁の強さをコントロールする事は難しいです。(わざと磁力を弱めてヴィンテージ感を出すなど)
ピックアップ自作時の雰囲気は実際に僕が作った物があるので下記動画や記事を参考にしてみて下さい↓

ばんば