まずはじめにJ Edwards Fractal Fret Pressは「J. Edwards Guitars」が製造、販売していた商品でしたが、2025年にStewmac専売商品となりました。
J. Edwards Guitarsが販売していた時からバージョンアップ(改良)を繰り返しておりV1.4まで存在。Stewmac専売となってからはバージョン明記されていませんが1.4では本体中段部の素材がブラスでしたがStewmacの方は中段部が別の素材になっています(おそらく耐久性UPの為)。
※なお引き続きJ Edwards Fractal Fret Pressの製造はJ. Edwards Guitarsが行っています。
J Edwards Fractal Fret Pressは有名なギターメーカー、ルシアーも絶賛のようです。詳細は下記サイトでご確認下さい↓
下記からは僕のJ Edwards Fractal Fret Pressのレビューです↓
まずこの商品何と言っても価格が高いです。現地価格で289.95ドル。さすがに高いので躊躇しましたがたまたまStewmacが不定期に行う○○ドル以上購入で○○%OFFの期間でしたので思わず購入した次第です。
ちなみにFractal Fret Pressには従来のフレットプレスカウルへ簡単に取り付けできる「Bladed」モデルもあります。興味ある方は下記サイトでご確認下さい。
外観↓
専売となったのでstewmacの刻印も入っています。
「PAT PEND」の文字がありますので特許出願中の製品だという事。ですが残念な事にFractal Fret Pressのコピー商品は既に非常に安価で多く出回っています(間違えないように注意して下さい)↓
付属品は下記↓
この付属品はFractal Fret PressをStewmacの「Jaws」、「Jaws2」へ取り付ける時に使用します。ワッシャー類はJwas、黒い棒状のパーツと黒いリングはJaws2に使用します。
早速Stewmacのプレス機にFractal Fret Pressを取り付けました↓
試し打ち↓
所有ギターの最終フレットだけを打ち換えてみます。
Fractal Fret PressはStewmacのサイト内動画で「打ちこみ方の説明」がされているので購入する方は必ず見ておいた方が良いです。
基本的にはフレットの「端をプレス」したら「反対側の端をプレス」を繰り返せばフレット溝へ綺麗に収まってくれます※事前のフレットR加工(曲げ加工)は必要です。
打ち込み後↓
概ね良好ではないでしょうか。※影が隙間っぽく見えるかもしれませんが問題ありません。
ここで打ち込み時の注意点↓
Stewmacサイト内動画で説明されていますが「強くプレスしてはダメ」です。僕は気をつけたつもりでしたがフレット1本を打ち込み後にプレス下部を確認したらフレット頂点の跡(凹み)がついてしまっていました。プレス部の形状や素材がブラスという事を考えるとフレット頂点を押さえた時には負荷がそれなりに掛かる部分なので使い始めはポツポツと跡が付くのは仕方ないかもしれません)。
※Stewmacに画像を送り念のため確認してもらいましたが「1本目で画像の状態でしたら強くプレスしている可能性がある思います。ただしフレット加工を繰り返す事で画像のように摩耗していく事は予想され、またある程度の摩耗(経年劣化など)は許容できるよう設計されています」との回答でした。
次はJaws(旧タイプ)への取り付けを試してみます(Jaws2は所有していないので割愛)↓
これもStewmacサイト内で動画があるので興味ある方はご確認下さい。
まずは六角レンチで中心の金属部を抜き取ります↓
他の部分も同様にレンチで取り外し下記の状態にまでバラします↓
各部バラしたら「刻印されているパーツ」を通常時とは逆向きにセットし上記でバラした黒いねじで固定します↓
次にJawsのフレットプレスカウルを取り外します↓
Stewmacサイト内の動画ではハンマーで取付ピンを叩いて取り外しています。僕の場合はハンマーでは外せなかったのでボール盤に4㎜のドリルを反対向きに取り付けてからプレスして外しました。
Jaws側の取り付けピンが外せたらあとはFractal Fret Pressをねじ止めするだけです↓
がその前に付属のワッシャーを取り付け部(両側)に両面テープなどで固定しておく事を推奨します。なぜならFractal Fret Press取付時にワッシャーが落ちたり、ズレたりでヤキモキしたので(ヤキモキしない方や器用な方は別に固定しなくても構いません)。 ※光の反射でワッシャーが見えづらくなっております。
取り付け完了↓
Jawsのピン外し以外は特に難しい作業は一つもありませんでした。今回交換時間は10分位掛かりましたが慣れれば交換作業はもっと早くできると思います(Jawsのピン外しは今後元のフレットプレスカウルを使用しないのであれば今回のみで終わりです)。
まとめ
この商品極めて普通仕様(トラディショナル)なギターのフレット交換に力を発揮するのはもちろんですが、他に大いに力を発揮する例で言えば「コンパウンドラジアス指板」仕様のギターのフレット交換でしょう(コンパウンドラジアス指板の可変していくRにFractal Fret Pressが追従してフレットを打ち込めるので)。
上記内容を考慮するとこれから「持っておかなくては」と思える工具のひとつであると言えます。
ばんば