見えづらいかもしれませんが厚みを落とす分を鉛筆で書き入れています。ヘッドは14.5mm厚、ジョイント部は25.5mm厚で仕上げていきます。
厚みはヘッド、ジョイント部ともにベルトディスクサンダーで荒加工していきます。手作業でやる場合は豆平鉋などを使ってやります。
厚みはこまめにノギスなどで確認しながら慎重に加工していきます。
こまめな厚みの確認と同時に加工した面の縦、横、ななめの直線も確認しながらやります。
ある程度目標の厚みに近づいてきたら紙やすりを貼った平らな当て板で仕上げていきます。
ヘッドとジョイント部の厚みの加工が終わったら次にネックグリップの本加工にはいります。まずは赤丸の部分(1F付近と12F付近)を目標の厚みに削っていきます。使用するのは南京鉋です。やりづらい場合は小刀や鉄やすりなどでもいいです。
今回は完成時のネック厚は1F21.5mm、12F23.5mmを予定しています。
2箇所とも画像のように削っていきます。大体は南京鉋でやりましたが仮に小刀を使用した場合はこんな感じです↓
次に削った2箇所を直線でつなぐように豆平鉋で削っていきます。
必ずスケールなどで直線を確認しながら加工して下さい。
厚みもノギスでこまめにチェックします。ネック中央の7F付近の厚みが1F付近と12付近の厚みの大体間くらいになっていれば問題ないです。このネックの場合は22.5mm前後。
ある程度直線が出たら南京鉋を使用して任意のシェイプに仕上げていきます。削っていく作業は仮加工時と大体同じ要領で行います。
※シェイプ加工をする前に改めてセンターラインを書いておきましょう。
ただし本加工では仮加工とは違いネックシェイプの型があった方がいいです。
型は右の型どりゲージを使用して既存のギターからとっています。左の型は1F付近のシェイプと12F付近のシェイプを上下に分けて作っています。
こまめに型で確認しながら削っていきます。
ヘッド部付近のシェイプとヒール部付近のシェイプは小刀でやったほうが個人的にはやりやすいです。
加工が終わるとこんな感じです。
基本的にこの段階ではすべて刃物で加工しているので刃の加工傷が残っていますが木地調整の時に傷は消すのでこの段階ではこのままで大丈夫です。
特殊なシェイプでない限り左右対称が望ましいです↓
次はヘッドトップのカーブ部を加工していきます。まず大体の加工線を書いておきます。
加工はベルトディスクサンダーで加工線を目安に大まかに加工していきます。
※自信のない方はやすりなどの手作業でやったほうがいいです。ここで失敗すると取り返しがつかなくなる事があるので。
荒加工後のヘッドサイドです↓
仕上げはヘッドトップ面からノミや紙やすり(丸棒を当て板として使用)で仕上げていきます。
仕上がるとこんな感じです↓
次はナットを取り付けます。使用するのはオイルナットです。
やすりを敷いた平らな板などの上で少しづつ厚みを調整してナット溝にうまくはまるように仕上げていきます。
溝にはまるようになったら余分なナットの上面とサイドを削っていきます。
余分な部分を削ったら次は接着をしていきます。
接着にはアロンアルファ系を使用していきます。画像の赤丸は接着剤をつける部分です。
底面に3箇所、側面(指板側方向)に2箇所ぐらいつけておきましょう。つける量は丸の大きさを目安にして下さい。※つけすぎ注意です。
ピッタリはまりました!
接着後余分にはみ出たサイド部分がある場合は指板側にあわせて削っておきます。
次にフレットサイドの溝にパテを埋めていきます。余分な所にパテがつかないようにマスキングしています。
使用するのは玄々化学のコクソウッドパテ(オールナット色)です。
パテ埋め完了しました。後日乾燥後に余分な部分を削り取っていきます。
本日はここまで。次回は木地調整をして木工は終了です。
ばんば