おすすめ指板保湿オイル Feed-N-Wax(フィーデンワックス)

ギターリペア&メンテナンス

 

今回は指板のメンテナンスについてのご紹介です。

 

 

まずメンテナンスの目的はタイトルにある通りオイル(ワックス)を使用した指板の保湿がメインになるかと思います(汚れ落としも含む)。

塗装された指板(主にメイプル指板)には保湿は必要ありませんので、ポリッシュなどを使って手垢などの汚れのみ拭き取るようにしましょう。ただし「艶消し塗装」になっている指板は基本的にポリッシュは使わず乾拭きのみ。汚れがひどい場合は濡らした布を「固く絞り」それで汚れを拭き取って下さい。拭き過ぎると艶が出てしまうのでご注意下さい。

 

おすすめのオイルは?

 

僕のおすすめはHOWARDのFeed-N-Wax(フィーデンワックス)です↓

 

フィーデンワックスは天然成分の蜜蝋(みつろう)、カルバナワックス、オレンジオイルがバランスよくブレンドされた木部用ワックスです。

フィーデンワックスは粘度が程よくあるので液ダレなどが少なく非常に使い易いです。※温度が高い場所で保管すると粘度が下がりサラサラになってしまうので低温保管推奨。

HOWARDはこの手の商品の中では信頼性が非常に高いメーカーなので指板の保湿(汚れ落とし)で迷ってる方はまずはコチラから試してみると良いと思います。

ちなみにギターリペアマンや個人工房のギター製作者はこの商品を実際に使用している事が多いように思えます。つまりは現場でも愛される商品だという事です。

 

サウンドハウスの価格はコチラ

 

指板のメンテナンスってレモンオイルやオレンジオイルを使う事が一般的じゃないの?

 

上記のように思っている方は結構おられるのではないでしょうか?

楽器店で何本もギターの指板にオイルを塗ってきた僕としてはレモンオイルやオレンジオイルは粘度が少し低くサラサラというかシャバシャバしており少し使いづらいです。

 

粘度が低い=指板奥までオイルが染み込みやすい傾向にあります。

 

えっ!指板の奥までオイルが染み込んだ方がいいのでは?NO!塗り過ぎに注意です

 

個人的見解ですがオイルの染み込み過ぎはダメ(避けるべき)です。

指板の奥までオイルが染み込むとなんだか音がボヤけた感じになるような気がします。

またこれが重要なのですがフレットの溝(隙間)にオイルが入り染み込んでしまうと指板が膨張しフレットが浮くトラブルが起きる場合もあります。

大手メーカーや一部楽器店の中にはフレットが浮くトラブルを避ける為にオイルを塗り過ぎないよう警鐘を鳴らしてくれているところも存在します。

フィーデンワックスは粘度があるので無駄に染み込み過ぎず、指板の表面上に必要最低限の油分を与えてくれるのでトラブルなどが起きづらくとても扱いやすいです。

また個人的に指板の艶も低粘度のレモンオイルやオレンジオイルを使うと「艶」というより「ただ湿った」感じで少し安っぽくなりがちですが、フィーデンワックスは使用すると上品な艶のある仕上がりになります。

いつも使用しているお気に入りのオイルがもし粘度が低いタイプなら塗り過ぎに注意して、指板の表面が軽く濡れる程度の量を塗布しましょう。用法用量を間違わない事が重要です。

 

指板のメンテナンスの頻度は?

 

一概には言い切れませんが上記の塗り過ぎず表面が軽く濡れる程度を守ったとして、暖かい時期は2ヶ月ぐらいに一度、寒くなって乾燥してきた時期には1ヶ月ぐらいの頻度でよいと思います。

※湿度(しつど)の高い時期(梅雨~夏)にオイルを塗る頻度が多いとネックが反りやすくなりますので注意が必要です(主に逆ぞり方向に)。

 

ちなみにオイル以外にも指板に染み込み過ぎてはいけない物があります。それは指板潤滑剤です。下記記事では潤滑剤が染み込み過ぎたギターを取り上げています。心当たりのある方はご覧下さい↓

指板潤滑剤(フィンガーイーズ)を指板に直接吹きかけるのはダメ
指板潤滑剤を使用する時は慎重に。商品として有名な物ではToneのフィンガーイーズやAriaのスムースフィンガーなどが昔からありよく使用されていると思います。僕が楽器店のスタッフだった頃はお客さんには「指板潤滑剤を使用する際は指板に吹きかけないようにして下さい」と注意を促していました。残念ながらいくら注意を促しても手早くスプレーを吹きかけたい人の中には指板の保護をせずに直接スプレーを吹きかける人がいます。

ばんば

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