アコギに関してはエレキほど重量を重要視していないのかは定かではありませんが重量を表記しているところは現状では少ないです。(新品、中古品の両方を含む)
「なぜ表記しないのか?」
単純に日々の忙しい業務の中で一本一本の重量を量るという作業が手間なのかもしれません。あるいは「売れなくなる」という懸念も考えられます。売れなくなる理由として例えば重量を重要視しているお客さんから見れば自分の希望重量をクリアしていないギターは「対象外」という判断に繋がる為あえて重量をふせておくという対処。
逆に重量を表記した場合はお客さんの求める重量をクリアしていれば実際に店舗まで足を運んでくれるかもしれません。もしかしたら直接ネット通販のみで即決になる可能性もあります。
いづれにしても重量を表記すること自体がスタンダードとなる方向に今後は向かっていくのではと僕は推測しています。
僕が思うベストな重量は「2kg以下」です。
と言ってもボディサイズや使用している木材の違いにより重量は変わってきます。例えば定番のMartinドレッドノートスタイルの「D-28」「D-18」やGibsonの「J45」等なら「2kg以下」も見つけられる可能性はあると思います。
逆に同じMartinのドレッドノートスタイルでも上位機種の「D-45」等は装飾が多かったり木材のグレードやその他仕様が影響しているのかは定かではありませんが比較的重い物が多いように感じます。Gibsonなら「J-180」等がボディサイズがジャンボだったりバック&サイド板にメイプルを使用している為重い傾向です。
以前にも主にエレキギターの重量について書いた記事内でざっくりとアコギの重量を表記しましたが改めて記載しときます↓
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軽い 1.8kg以下
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軽め 1.9~2.0kg
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重め 2.4kg以上
※重量は実際に僕がアコギを構えた時の感覚を元に記載しています。「普通」に関しては軽め~重めの間だとお考え下さい。
元々比較的重いモデル「D-45」や「J-180」等の場合は表記した重量に対して+100~200g位を足してお考え頂けると丁度良いのかなと個人的には思っています。
参考までに僕が所有しているアコギ2本の重量を記載しておきます。
まずはMartinのD-18VS。
このギターの特徴としては12フレットジョイント仕様、スロテッドヘッド&オープンギアペグ等でしょうか。12フレット位置によるジョイントなのでボディサイズも一般的な14フレットジョイントの物よりも上部がほんの少し大きく、形状はラウンドショルダーとなっています。
重量は1.875kgで比較的軽い方に入ると思います。18スタイルなのでバック&サイドにマホガニーが使用されている事も軽さの要因になっているのではと思います。もちろんヘッドがスロテッドヘッド&オープンギアペグという組合せも軽さに繋がっていると考えられます。
その一方指板&ブリッジは楽器に使用される木材としては重いとされるエボニー指板だったりします。結論として全体の重量バランスが良いと個人的には感じています。
続いてはモーリスのW-35。詳しい年式は分かりませんが1970年代ぐらいの物だと思います。木材はおそらくオール合板でバック&サイドはローズウッド仕様です。指板とブリッジもローズウッドとなっています。こちらのボディには貝などの装飾も入っています。
ペグにはロトマチックタイプで少し重い物が付けられています。
重量は2.275kgです。先ほどのMartinと比べると重量の差は400g。この400gが中々に無視できなくて各ギターを持ち替えた時に重さの違いをかなり感じます。
たまに重量について単板だから○○、合板だから○○と決めつけているのをネットで拝見しますが個人的にはあまりそういった事を感じません。結局単板であれ合板であれ木材の重量には個体差があるので一概には言えないという事でしょうか。
重量は重要です。例えば軽いアコギ故のサウンドキャラクター、重いアコギ故のサウンドキャラクターがあるからです。あまりに重量を気にしすぎて好きでもないサウンドキャラクターのアコギを選んでは本末転倒です。アコギの場合はエレキと違って基本的には生音勝負ですからね。
僕の場合はたまたま良いなと思ったアコギが軽い傾向にあり定番モデルなら2kg以下をなるべくなら探すようにしています。では2kg以上のアコギが嫌いかというとそうでもなくその重量でしかだせないサウンドが良いなと思う時もあります。
下記楽器店は僕が個人的によく見るサイトです↓
理由は取り扱っている商品の重量を高い割合で表記しているからです。※表記されていない商品もあります。
ギターの重量に興味がある方なら例えば同じモデルのアコギを検索し重量の個体差などを確認してみたりするといろいろと参考になるのではないでしょうか。
ばんば