まず初めに新たに18:1オープンギアペグ市場に新登場したクルーソン「KLUSON Prestige Series」ペグの紹介。
3 per Side Prestige メーカー小売価格 16,200(込)
こちらはクルーソンお馴染みのベース形状にオープギア仕様を組み合わせたペグです。ギアはブラスとステンレスで構成(18:1)。ボタンはバタービーンとプラスチックボタンが用意されています。(ペグ本体のカラーはゴールドも有)
個人的にはGibsonとの相性が良さげでなおかつ性能が良いオープンギアペグがでたなという印象です。
オープンギアペグといえばヴィンテージスタイルのアコギによく使用されているペグです。エレキにも使用される場合も稀にありますが今回はアコギに使用する事を前提に話を進めていきます。
アコギのペグでオープンギアスタイルというと古くからWaverly(ウェーバリー)のペグが有名です。
ただ有名なだけではなくペグ自体の操作性なども優れており現在でも根強いファンがいます。特に「MartinにはWaverlyペグ」という方も多い事でしょう。
さてWaverlyのギア比はいくつか?
答えは16:1です。
ギア比は高くなればなるほど基本的には滑らかなチューニングが可能となります(ギア比が高くても粗悪な作りの物は操作性が悪いので論外です)。
ではWaverlyがクルーソンやその他メーカーからでている18:1のオ-プンギアペグに劣っているかと言うとそういうわけではないです。ギア比が低い設計でもペグ自体の精度が高い事に意味があります。そういった意味ではWaverlyは全く問題はありませんし現在でも根強いファンがいる事もうなづけるペグです。
※ちなみにオープンギアで16:1は決して低いギア比ではありません。どちらかと言うと高めなギア比です。他によく流通しているものでは14:1や15:1がありますので。(Gotohは15:1が多いです)
Waverlyの欠点をあえて言うとしたら価格が高いという事ですね(安く購入できたとしても2万前後はすると思います)
参考価格(Stewmac)↓
Waverlyは高くて手が出せないけどなるべく操作性と品質のバランスが良いオープンギアペグが欲しいという方は一番最初に紹介したクルーソンの他に下記のペグも参考にしてみて下さい。
クルーソン以外の18:1オープンギアペグのご紹介↓
SCHALLER Grand Tune
こちらのペグはマーチンの一部のギターでも出荷時から標準装備として近年使用されていますね。シャーラーらしい堅牢な作りが伺える美しいオープンギアペグとなっています。
クルーソンとは違い形状は基本的にWaverlyに近いスタイルとなっています。
次にこちら↓
Grover V97-18NA
このペグは実際に僕が購入した物です。
このペグもシャーラー同様にマーチンの一部のギターに出荷時から標準で装備されていたりします。形状も同じくWaverlyに近いスタイルとなっています。
このペグの良いところは18:1というギア比はもちろんですがなにより価格と品質のバランスがとても良い事です。
※グローバーには「V97」というペグがありますが「V97-18NA」とは別物です。V97は14:1のオープンギアペグです。精度や操作性に大きく差があるのでよく確認しましょう。
海外(ebayなど)から個人輸入でV97-18NAを購入する方は偽物に注意した方が良いかも知れません。
正確には「偽物」と断言できるわけではないのですが個人的に怪しいと思ったので記載しておきます(安心安全を求めるなら割高でも日本での購入をおすすめします)。
下記画像は怪しいなと思ったV97-18NAです↓
一方こちらは僕が購入したV97-18NAのUP画像です↓
比較してみると上の画像との大きな違いはギアを取り付けているビスが「マイナス」か「プラス」かです。他にも細かな部分では「GROVER」の刻印の雰囲気も微妙に違う様に見えます。
僕が確認した限りでは正規で「V97-18NA」として販売されている商品はギア部がマイナスのビスとなっています。単純に「仕様変更」という事も考えられなくもないですが怪しい事に変わりないので手を出さない方が無難かと思います。
以上で18:1のオープンギアペグの紹介は終わりです。現状では価格&品質のバランスから個人的にはGrover V97-18NA推しです。
クルーソンのオープンギアペグはいつかJ45とかGibsonスタイルのアコギを自作する時にでも試してみたいと思います。シャーラーはWaverlyに近いスタイルという事もありグローバーと被るので個人的には試す機会はないかなと思っています。
ばんば