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さて前回のお話では勤め始めはギター関係の小物の担当をしていた僕ですが、仕入れる商品を決める際には当然メーカーの営業さんとの交渉があったりします。
店頭で販売する人間としてはいかに売れる商品をいれるか、流行りの商品をいち早く店頭に並べるかが重要だったりします。
自分の仕入れた商品がすぐ売れてくれれば当然とてもうれしいのですが、逆にいつまででも売れ残ってたりすると結構テンションが下がりますし、他の先輩従業員の目が気になってました。
先輩「なんでこんな商品仕入れたの?売れるわけないじゃん!もう原価で売り切れよ!」
↑なかなか心にぐさりと来ましたよ(笑)
まあこんなことは日常茶飯事なんですよ。
勤め始めて数か月したあるとき先輩から「君、ギター製作の専門学校でてるんだっけ?じゃあギターのリペアをちょっと店頭で初めて見ようか?」という言葉を頂きました。ちなみにそれまでは弦交換ぐらいしかやってませんでした。
これは僕にとってものすごく不都合でした。
なぜならいくらギター製作専門学校を卒業していてもいきなり楽器店という現場において新人がお客様からお金をちゃんともらえるリペアができるかどうかの不安がありすぎます。
もし先輩リペアマンがいたとしたら実践的な作業の方法を教えてもらえる、もしくは目で盗むことも可能です。先輩リペアマンがいないという事はその可能性が一切ゼロという事です。
僕が勤め始めた時はその楽器店ではリペアに関しては自社のリペア部門や提携している工房に送っていました。なので1からその楽器店でのリペア方法だったり環境を開拓しないといけなくなりました。
さっきも言った通りお客様からお金を頂くのですから下手なリペアはできません。なので以前にお話ししましたが自宅でまず自分のギターでリペアの予行練習をしてからお客様のギターに着手します。
リペアの上達の為にわざわざ欲しくもないフロイドローズ搭載のギターや、アコースティックギターを買ったりもしました。そうしてそれを自宅に帰宅後、細部まで観察したり、いじり倒したりの繰り返し。
あと僕が働いていた時の肩書きはあくまで「販売員」。なので預かっているリペア品がいくら多くてもリペアばっかりやってたら「たのむからギターを売ってくれ!」と上司から怒られるわけです!
「なので通常1時間の昼休憩は毎日5~10分となり、早食いしてすぐリペアにとりかかり、1時間たったら通常の販売業務に戻る。という事を自主的に行っていました。」
最後に
リペア専門の従業員がいないということもありこのような新人時代でしたが、いまとなっては逆にこういう環境だったので自分でいろいろ調べたり、技術を向上させるにはどうしたらいいかを考えるようになったのでいい面もあったかもしれないです。
ばんば