今回でギター製作学校へ行きたい!も完結となります。
前回の在学編はこちら↓
タイトルにもある通り卒業~就職という時期になるとたぶん自分も含め周りが結構そわそわして浮足立っている事だと思います。当然僕もそうでした。
というわけでそんな浮足立っている人に問いたい!
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ギター製作の技術力はちゃんと身に付きましたか?(セットネックギターとボルトオンギターの両方)
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ギターに関わる知識は覚えましたか?(ギターの歴史、配線に関わる電気系統など)
ちなみに僕はどちらも中途半端でした。
例えば僕が通っていた学校は1作目にストラトキャスターを製作するカリキュラムでした。ボディは角材から加工しますがネックは支給される完成品を使用して製作を学ぶというものでした。
2作目からはセットネックギターをボディとネック共に角材から加工し製作するカリキュラムだったのでセットネックギターに関してはしっかりと製作方法を学ぶ事ができました。
それ以降の製作は各自任意でボルトオン、セットネックから好きなタイプのギターを製作できますが僕はその後すべてセットネックギターを選択し製作したので、卒業までにボルトオンネックを一度も製作しませんでした。
こうして卒業までボルトオンネックの製作の仕方がわからない僕の誕生です。なので新入生、在校生にはいろんなタイプのネックを製作する事を強くお勧めします。
次にギターに関わる知識においては基本的な配線は当然頭の中に叩き込んで覚えましたが、ピックアップのタップ、シリーズ、パラレル配線やエフェクターの回路関係は正直ちんぷんかんぷんでしたね。
こうして複雑な配線をする時は本の配線図を見ながら作業する僕の誕生です。できるリペアマンの場合は複雑な配線などは自分で回路図を書く事と思います。
卒業後↓
こんな僕でも卒業後は楽器店に勤務していました。
楽器店の場合は当然膨大な商品を覚える事から始まり、販売知識を駆使してお客様に楽器を販売するというのが仕事です。僕の場合徐々に販売とは別に店内でリペアの仕事をさせてもらえるようになりました。
「僕が思う楽器店で働いて良かった事」↓
いろんなメーカーのギターを観察したり、実際に弾いてみる事で自分の中での良いギターサウンドの定義が築き上げられた気がします。この築き上げられた定義がギター製作時、調整時に大いに役立ちます。
一般の人がこの自分の中の定義みたいなのを探そうとしたら膨大な時間とお金が必要でしょう。そういった意味でも楽器店に勤めるという事は大きな財産となるでしょう。
僕は工場の勤務経験はないですが専門学校の同期の人間には何人か工場勤務がいます。
工場勤務のはじめは出来上がったギターにひたすら弦を張ったり、作業場内の掃除をしたりと雑務が多いですが、勤務日数が増えるにつれライン上の一つの作業を任されていくと思います。
なにが任されるかは工場によりけりだと思いますが、例えば塗装を任されるようになれば基本毎日塗装作業を中心にやりますので塗装技術の向上に関してはハンパないと思います。
注意点としてはライン担当の変更がない限り毎日同じ作業の繰り返しなのでそれ以外の作業の技術力が向上しないという事もあるみたいです。(ライン担当は各工場の方針でまちまちだと思いますので就職活動時に要確認)
※オールマイティにいろいろな作業をこなして技術力を上げたい人は比較的少人数制の工場(工房)に勤務するとセンスがあればいろいろ任せてくれるようになるかもしれません。
いきなり個人工房!って人はなかなかいないと思いますが、一応一言、二言。
まず個人工房をやるにあたって相当な技術力、知識が必要なのは当然!
一番重要なのは個人工房を開くにあたって最適な環境(作業場)や工具(大型機械も含む)を用意できるのか?資金はあるのか?
もしある程度の環境があって若いうちに挑戦してみたいという方は恥ずかしがらずに早めに先生に相談しましょう。学校で使ってる工具、機械、塗料、木材などのすべての仕入れ先を先生などからアドバイスしてもらう事を強くおすすめします。
まとめ
3部作でお届けしました「ギター製作学校へ行きたい!」。僕の主観によるところが多いとは思いますが入学予定の人や在学生の少しでも役に立てたら幸いです。
以上ギター製作学校へ行きたい! 完
ばんば