ちなみに僕は10代から20代前半の頃はとにかくピックアップには高出力タイプを求めていました。それは出したい音が結構ヘヴィなドライブサウンドだったからです。
たぶん若い時なんかは少なからずこういう事を考える人は多いんじゃないでしょうか?
さてここからが本題です。
現代の音楽機材(アンプ、エフェクター)は昔と違ってサウンドがかなりヘヴィな機材が流通しています。
なのでピックアップが例えばヴィンテージ系の物であったとしてもハードなジャンルの音楽などに全然対応できてしまいますよね。
高出力ピックアップを好きな大半の人が歪ませたときの音を基準としていると思いますが、なかには高出力ピックアップ特有の太さやパワー感のあるクリーンサウンドをメインに考えて使用する人もいます。
「このクリーンサウンドメインというのがちょっと注意点ありです」
アンプや機材との組み合わせ次第では高出力ピックアップの場合アンプに送る入力レベルが高すぎると「完全なクリーンサウンド」が出せなくて音が割れてしまうことがあります。
例えば家で練習する用のアンプが小型の真空管アンプ(5w、10w位)の場合、結構な確率で完全なクリーンサウンドは出ないことが多いです。どうしても音が割れたり、歪んでしまいがちです。
ただこれは必ずしも悪いわけではなくこの自然に歪んだサウンドをナチュラルオーバードライブサウンドとして好む人もいます。※トランジスタアンプと比べた場合、真空管アンプは特性上良くも悪くも歪みやすいです。
ちなみにトランジスタアンプでも搭載しているスピーカーの質が悪いと音が割れてしまったりする事があります。
ギターのヴォリューム操作以外で音割れを防ぐ方法もあります。
基本的にアンプはW数(ワット)が高いほどクリーンサウンドは割れにくくなっていきます。なのでクリーンサウンドを重視する場合、アンプはできるだけW数が高いものを使用しましょう。真空管アンプは歪みやすいので特に!
あとスペック説明で「ヘッドルームが広い」という表現をしているアンプはクリーンサウンドが歪みにくいアンプという解釈でいいと思います。(ベースアンプなんかは基本的にクリーンで使う事が主なのでこういう表現をしている事が多いです。)
当然ですがピックアップの出力が増えるとノイズも基本的には増えます。逆にピックアップが低出力の場合サウンドにパワーがない分ノイズも少なめです。
しかし足りないパワーはアンプ側でカバーする事で高出力ピックアップよりも比較的ノイズを抑えたまま出力UPができる事もあります。(機材の組み合わせによります)
というわけで僕的にはピックアップにはあまり高出力は求めないでアンプや他機材でサウンドを決定するほうが好みです。そのほうがクリーンサウンドとドライブサウンドの扱いが楽だからです。
逆にクリーンサウンドは一切使わない!っていう男らしい人には高出力ピックアップの有用性は大いにあると思います。
ばんば