テレキャスタータイプは一部モデルを除いて大抵はボディ裏にストリングブッシュ(弦止め)という金属パーツが6個取り付けられ裏通しという方法で弦を張っています。
上の画像はストリングブッシュを外した状態です。
左はストリングブッシュの穴同士の間隔(赤矢印部の隙間)がバラバラですよね。
あとよく見ると6個の穴が直線上に加工されておらず少しガタガタに並んでいます。右の画像の物と比べるとよくわかると思います。
ちなみに両画像とも僕が加工したギターです。
左の画像が約10年ほど前、右の画像が最近加工したものです。右の画像は直線はしっかり出ていますが穴の間隔がちょっと甘いですね。
有名なメーカーの工場で作られているものは制御された機械もしくは正確な穴あけができる型(冶具)をつかって穴をあける事がほとんどなのであまり気にしなくていいです。
※とはいえ大量生産で安い入門ギターの中には穴加工が雑なところもありますので注意!
さて小規模のハンドメイドギター系ですがこれは少人数の工場、工房で作られている物です。こういった所の場合穴あけ作業は上記工場のような制御された機械は導入していない事が多いです。それでもちゃんとしている所なら加工時に型を使うでしょうが、なかには型すら使わず1個1個穴あけをしている所もあります。
別に1個1個穴あけするのが熟練の職人さんであれば大きなずれはないでしょうが、未熟な職人がやると冒頭の画像のようになってしまいます。正直あの画像でもまだマシな方で、ひどいものはこれ以上に穴同士の間隔がガタガタでパッと見てすぐに作りの悪さが分かります。
ヤフオクではよくどこの誰が作ったかわからないボディが出品されています。
全体的な作りの判断が画像でしかできないのでこのストリングブッシュ穴の状態はひとつの指標になります。
※中にはストリングブッシュ部分(ボディ裏)の画像を載せていない出品者もいます。その場合は画像の追加をお願いしましょう。もし出品者が対応してくれなければ……….わかりますよね?
よく人の家がちゃんと掃除が行き届いているかの確認の一つにまず「トイレ」を見る!みたいなことがありますよね。
テレキャスターの場合は「ストリングブッシュの穴加工を見る事」で加工した人間の技量がある程度伺えます。みなさんもこの部分を見る事を習慣づけましょう。
ばんば