今回断線してしまったJB Jrを手にいれました↓
まずは分解↓
接着材で固定されたカバーを外し、コイルの保護テープ(透明)と銅箔テープ(ノイズ対策用)を剥がします。
JB Jrはかなり細いポリナイロンのワイヤーが使用されています。ワイヤーの径は正確には測り切れませんでしたが大体AWG45前後が使用されているかと予想されます↓
次に基板を外します↓
基板は各コイル(ボビン)から突き出た細い金属棒にハンダ付けされています(4カ所)。
4か所のハンダを除去、基板外し後↓
基板を取り除くとパーツの構成はコイルが2個とマグネット1個となります(各コイルの下には金属のブレードが付いています)。
次にコイルのワイヤーとポールピースを取り外します↓
ワイヤーはテンションきつめに巻かれているようです。
ワイヤーを取り除いたら新しいワイヤーを巻いていきます↓
今回のリワインドのコンセプトは「完全復元」ではなく「リメイク」です。なのでワイヤーはAWG43のプレーンエナメルをチョイス。
元々のJB Jrはパワーがあるシングルサイズハムバッカーですが今回のリメイクはその逆のアプローチです(パワーをあえて落とす)。
ワイヤー巻き上げ後↓
コイルのターン数は少なめに各3,500で巻いています。
ワイヤーの巻きはじめと巻きおわりはボビンから出ている金属棒に巻きつけて固定します。
ここまできたらマグネットを各コイルの中央に配置し基板を再度はんだで取り付けます↓
次にポッティング(ロウ付け)↓
真空浸透。
最後に保護テープ、銅箔テープ、カバーを付けて完成↓
参考までに直流抵抗値は6.6k前後。インダクタンスは2.7H 前後。
サウンドの感想(文章のみの感想で失礼致します)。
オリジナルは当然パワーのあるシングルサイズのハムバッカーを売りとしておりますが、今回のリメイク品はヴィンテージ系ストラトシングルコイルに少量の太さとパワーを付加したものとなりました。
主観ではありますがヴィンテージ系ピックアップを搭載しているストラトのリアポジションと交換すればフロント、センターとのサウンドやパワーバランスを極端に崩す事なくリアポジションの改善ができると感じました。
もちろんハムキャンセル効果もありますのでドライブさせたリードサウンド時にもローノイズでプレイできます。またドライブ時のハイ抜け感も中々良好でした。
ばんば