製図とにらめっこしながら「縦」「横」「角度」をネック側に罫書きます↓
※今回はボディ側のジョイント部に角度を付けずネック底面に角度を付ける製作スタイルです。ボディ側のジョイント部に角度を付けている場合はネック底面に角度を付ける必要はありません(僕のレスポール自作時はボディ側のジョイント部に角度を付けて製作しています。気になる方はそちらを参考にして下さい)。
次に罫書き線に対して少し余裕をもってバンドソーでカット↓
カットしたらベルトディスクサンダーで罫書き線にある程度近づくように削ります↓
この時にヘッドの厚みも調整しておきます。
仕上げは紙やすり&当て板で慎重に行います。
加工後↓
角度はプロトラクターで確認しておきます(画像では約3度)。
※角度を見る時の基準はジョイントスタート位置から(この場合は22Fから)
次はネック裏の厚み調整↓
まず1Fと12F付近を完成予定値近くまで厚みを落とします(南京鉋もしくは小刀などで)。
先に厚みを落とした1Fと12Fの間を結ぶように豆平鉋で削り直線にします。
厚み調整完了後↓
1F~12Fまでがほぼ直線になっていて、なおかつ予定している数値になっていれば問題ないです。
厚みが整ったらグリップ加工(仕上げ)を行います↓
南京鉋や小刀を使用しグリップ形状を仕上げていきます。
加工後↓
加工時の刃物傷などは紙やすりで整えています。
ネック裏の加工が終わったらナットの取り付けを行います↓
紙やすりやベルトディスクサンダーを使用し溝に合う厚みと幅に仕上げます(素材は牛骨)。
ナット接着後↓
ナットが接着出来たらネックとボディのジョイント部を仕上げます↓
僕の場合はネック側のジョイント部を少し余裕をもって製作しています。
なのでこの部分をボディ側のジョイント部側に合うように微調整します(ネック側ジョイント部の両サイドに罫書いている線がボディ側に合う寸法であり、削らなければならない量です)。
※ジョイント部はネックのセンターとボディのセンターがしっかり合う事も重要です。センターがズレると弦落ちやその他トラブルが続出します。
加工は紙やすり&当て板で地道に行っています(少し削ってはボディにあてがうの繰り返し)。
ネック側の調整のみで済めば良いですが場合によってはボディ側のジョイント部も調整します。
加工後↓
全体的に隙間なく組み合わさっていればOKです。
今回のギター同様で主にヴィンテージ系を意識したレスポールスペシャルやSGなどで採用されているセットネック方式(ボックスジョイント)はレスポールなどとは違い比較的簡易的な方法です。
簡易がゆえに各接地面の精度はおろそかにはできません(接地面が少ないので各部の精度が悪いとトラブルの原因)。
※ボックスジョイント方式ではないレスポールスペシャルやSGも多々あります(レスポールと同じジョイント方式)。
センターも問題なしです。
ジョイントに問題ないのでネックをボディに接着(タイトボンド)↓
ジョイント部を上下当て板で挟みクランプで固定しています。
今回の作業動画はこちら↓
ばんば