これに関してはメーカーの方針と価格帯にもよると思いますが正直多いです。
「塗り潰しのギターなのにどうやってピース数を確認するの?」と聞かれる事がたまにあります。
大抵の場合は蛍光灯などの光にあてながらボディをよく見れば塗り潰しのギターでも木部の繋ぎ目部分に塗膜の僅かな溝(ライン)が見え、そこが繋ぎ目だと確認できます。
ラッカー塗装は繋ぎ目が比較的分かりやすいです(塗膜の厚みやラッカー塗装特有の特性ゆえに)。
ちなみにウレタンやポリエステルなどの分厚い塗装でも塗装の下地処理が甘いと繋ぎ目が分かりやすい事もあります。
上記のギターは僕が使用しているギブソンのSG standardです。このギターの木取りは画像の通りで4ピースとなっております。
ちなみにこのギターは2006年製でまだ山野楽器さんが代理店だったものです。2007年頃にギブソンとの契約を終えてますのでほぼ晩年の時代のものですね。
よく山野楽器時代のギブソンは検品がちゃんとしていたから品質が良かったという話を聞きますがこの話はまたいづれ…。
僕が楽器店の店員だった時はお客様でピース数を気にしてる人は結構少なかった印象。結局のところ「音が良ければピース数なんて関係ない」といった意見もありました(コレクション傾向よりもプレイヤー傾向の強い人ほどそういった印象でした)。
ちなみに比較的値ごろで仕上がりが良いとされているFenderの日本製などは一部の上位モデルを除いてほぼ3ピースが主流でした。(現在も3ピースが主流だと思います)
それでは高いギターはどうか?というと、もはや常識のごとくほぼ2ピースが主流。限定仕様的な意味合いで1ピースなどもたまにあります(ギブソンのレスポールでヒスコレなどはレギュラーラインとは違いバックのマホガニーが1ピースというのが定石)。
高いギターといってもFender USAの販売価格20万前半のレギュラーモデルは3ピースが多いです。すべてが3ピースという訳ではなく運が良ければ同じモデルのギターでも2ピースの場合もあります。
Fender USAの場合はカスタムショップなどの高級ラインナップからようやく2ピースが主流となります。
※カスタムショップ製でもあえて当時のヴィンテージギターを細部まで再現する為にボディを3ピースで製作する場合もあります。
一方フジゲンやバッカスなどの国産10万円台前半のモデルはほぼ2ピースのボディが主流です。メーカーや国が違えば考え方も違うということですね。
これは木目が見えない塗り潰しのカラーであったとしてもです。
冒頭でも言いましたが塗り潰されていてもすぐ繋ぎ目に気づいてしまい、なんかモヤっとした気持ちになってしまうからです。シースルー塗装なら尚更です。よっぽど上手く木目を合わせて繋いでいない限り3ピースのシースルーは正直かっこ悪いと個人的に感じてしまいます。
じゃあなんで上の画像のSGを買ったのか?
当時ギブソンのSG(レギュラーライン)でカラーがエボニーの物を探していたのですがことごとく3ピースや4ピースしかなくその結果探し疲れ、その中で重量や音のバランスが良い物を選んだ次第です。
見た目はギターを弾く上でモチベーションに大きく関わる要因だと僕は思います。できることなら「好きなカラーのギターで、綺麗な木目で」と思います。2ピースにこだわるのもそういう事なんです。
ばんば