前回↓
早速乾燥したパテを削り落とし指板サイドを軽くならしました↓
次に木地調整をしていきます。
木地調整は各部の形状にあった当て板を用意しておくときれいに仕上がります。
紙やすりの番手はネックにある程度深い加工傷がある場合は150番、240番、320番、600番の順で削っていきます。今回は傷が深くない為220番、320番、600番の順に削っています。
ネックのグリップは紙やすりを曲面に沿うように前後に動かして削ると形状を崩さず整えていけます。
※画像では撮影の都合上、片手で紙やすりを持っていますが実際は両手で端をもって作業しています。またネックはクランプで作業台に固定しています。
木地調整時に気をつけたい事↓
ネックのジョイント部の木地調整は慎重に行わないとボディに合わせた時にスカスカになってしまいがちです。
画像の用にこまめにボディのジョイント部と照らし合わせながら削っていきます。
※僕の場合ネック側のジョイント部サイドはあらかじめボディ側より少し大きめに作られています。
ピッタリはまりました↓
ここでは軽く「プスッ」と引っ掛かりがある位にしています。この段階でかなりタイトに仕上げると塗装後にまったくジョイントできなくなる可能性があるので注意です。
※オイルフィニッシュや極薄塗装にするつもりならタイトに仕上げても問題ありません。
完全に個人的な好みですがネックのヒール部分の形状はこの感じが好きです↓
この部分が長めなネックや角ばった仕上げの物は少し安っぽく見えてしまいがちです。
以上で木地調整は完了です↓
次はネックにジョイント用の穴をあけていきます。
まずはネックをボディにはめた状態でセンターにズレがないか確認します。
ズレがある場合はネックを少し傾けてセンターを合わせます。ネックを傾ける余裕がないほどタイトに仕上げてる場合はボディ側もしくはネック側を少し削らないといけません。
センターを合わせたらその状態でクランプをしてボディに固定させます。
固定したらドリルで穴あけをします(3.5mm)。画像では斜めあけ&直線あけをしています。
まずドリルのマスキングテープが巻いてある手前まで斜めであけます(およそ5mmほど)。その後は赤いマジックのところまで直線で穴をあけます(7mm)。合計12mm位のジョイント穴をあけています。
この方法で穴あけをしネックとボディをジョイントビスで締めつけるとネックがボディエンド部に密着する力が増します。(専門学校で教わった方法です)
※難易度は通常の穴あけよりも少し上がるので無理そうだなと思う方はやめておいた方が無難です。その場合はネックとボディをクランプで固定せずネック単体だけで真っすぐな穴をあけましょう。
ジョイント穴があきました↓
次にペグ穴をあけていきます。※塗装後でもOK
僕の場合は塗装後に無駄な傷などをつけたくないので塗装前にペグ穴をあけています。
まずはペグのブッシュを取り付けます。軽くブッシュを手ではめた後に底が平らな金属棒をはめたボール盤で押し込んでいきます。
金属棒はゴトーのペグセットに入っていた物です。
ブッシュを取り付けたらペグをはめます。
ペグをはめた後はスケールなどを当てがいながら直線を揃えます。直線が揃った状態で各ペグの穴位置を千枚通しなどで目打ちしていきます。
目打ちが完了したら2mmのドリルで穴あけをしていきます。
よくゴトーのペグに付属しているビスは折れやすいという評判がありますがこの部分の深さが適正であればそう簡単には折れません。
今回は8mm位の深さで穴あけをしています。
ズレなどなく無事にペグの取り付けができました↓
参考までに、ペグを取り付けた状態でネックの重量を計測してみたところ610gでした。
ペグ穴をあけたらペグとブッシュは取り外します。
次の作業は塗装です。塗装の下準備として指板面には塗装がのらないようにマスキングテープを貼って保護します。マスキングテープはフレットのキワまで隙間なく貼っていきます。
今回はここまです。次回はボディの木地調整をします。
ばんば